消防設備の性能を維持管理するための公的資格について

消防設備は、検定や鑑定などの制度によりましてハード面での性能担保がなされるように制度化されています。消防設備で、もう一方の側面として大事なことは、適正に設備の工事をすること、適正に維持管理されていつでも使用できるようにすることの人的な側面です。

このような意味あいから、消防設備の工事をする人、維持管理(点検)をする人は公的な資格を持った者でなければならないことが消防法において制度化されています。
消防設備の工事は誰でも出来るわけではありません。基本的には消防設備士という資格を有する者でなければならないと定められています。根拠は消防法第17条の9になります。この資格に対する試験に合格した者に対して免状が交付されます。消防設備士は設備ごとに細分化されています。

消防設備士の概要につきまして、説明いたします。
資格の種類は甲種が第1類から第5類。乙種は第1類から第7類です。甲種と乙種の違いは、甲種は工事、整備、点検ができます。乙種は整備、点検ができます。甲種一類ができる工事、整備、点検は、屋内消火栓設備、スプリークラー設備です。以下、甲種二類は、泡消火設備です。甲種三類は、ガス系消火設備です。甲種四類は、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備です。甲種五類は、避難設備と区分されています。6類と7類は工事を伴わないので、乙種のみになります。

消防設備士は扱う設備の重要性から、四つの義務が課せられています。その義務とは、誠実な業務の遂行、免状の携帯、講習の受講(免状交付後5年ごとに講習を受けること)、着工届の義務、になります。着工届とは、自分の扱う建築物に消防設備の設置工事を行う場合には、所定の書式により、その建築物を管轄する消防署に届出ることです。万一、これらの義務に違反した場合には、減点制度がありまして、点数によりましては設備士の免状の返納、取り消しということになります。消防設備はその重要性から、資格者に対しても適正な業務を行うように、このような義務と減点制度が設けられています。

なお、消防設備の「点検」のみできる「消防設備点検資格者」という資格もあります。根拠は消防法第17条の3の3になります。この資格は、第1種と第2種に区分されています。消防法により登録された期間が行う2日間の講習によりまして取得できます。この、消防設備点検資格者においても、誠実な業務の遂行、交付後講習を受講することが義務付けられています。
以上のように消防設備の性能を人的に担保するための公的な資格制度が定められています。

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